食べることは、生きることの源であり、心と体の発達に密接に関係しています。乳幼児期から、発達段階に応じて豊かな食の体験を積み重ねていくことにより、生涯にわたって健康でいきいきとした生活を送る基礎となる「食を営む力」を培うことができます。
保育園では1日の生活時間の大半を過ごすところであり、保育園における食事の意味は大きいものです。
食事は空腹を満たすだけでなく、人間的な信頼関係の基礎をつくる営みでもあります。子どもが身近な大人からの援助を受けながら、他の子どもとのかかわりを通して、豊かな食の体験を積み重ね、楽しく食べる体験を通して、食への関心を育み、食を営む力の基礎を培う「食育」を実践していくことが重要であると考えています。
楽しく食べることができる子どもに成長していくことを期待しつつ、 5つの子ども像の実現を目指しています。
食育は、「ねらい」と「内容」から構成されています。
「ねらい」は食育の目標をより具体化したもので、「子どもが身につけることが望まれる心情、意欲、態度などを示した事項」です。
「内容」はねらいを達成するために援助する事項で、これらを、食と子どもの発達の観点から、心身の健康に関する項目「食と健康」、人とのかかわりに関する項目「食と人間関係」、食の文化に関する項目「食と文化」、いのちとのかかわりに関する項目「いのちの育ちと食」、料理とのかかわりに関する「料理と食」としてまとめ、示したものです。
なお、この5項目は、3歳未満児についてはその発達の特性からみて各項目を明確に区分することが困難な面が多いので、5項目に配慮しながらも一括して示しています。
また、食育は、保育と同様に、具体的な子どもの活動を通して展開されるもので、子どもの活動は一つの項目だけに限られるものではなく、項目の間で相互に関連を持ちながら総合的に展開していくものとなります。
年齢の小さい子どもほど、 食べたことのない食品やメニューが多く味の経験が少ないため、 きらいな食品が多くなりがちです。これは味覚の発達からみて自然なことです。
乳幼児の頃はいろいろな味を経験している時期ととらえ、兼いな食品は食べ慣れていないため、まだおいしさがわからないのだと考えましょう。
食事の基本は美味しく食べることです。一人一人の喫食状況に配慮しながら、 進めていきますのでご安心下さい。
心と体の発達のために美味しい給食を提供します。